元築地輪番松原住職のブログのご紹介

　築地本願寺の元輪番で、現在は正覚寺住職の松原功人師のブログを
ご紹介します。

ブログの８月８日の記事です

　読ませていただきますと、臨時宗会がかなり荒れたようで、ご住職
そうとう大変だったようです。お察しいたします。

　もちろん、築地時代に、ご住職のなされたことは、長期低落傾向に
ある宗門を、なんとかしなければ！の一心であったことは、みなさん
よく分かっていると思います。

　その上で、では具体的にどうするのか？という点で、いささか「？」
ということがありましたので、当ブログでも、いろいろ書かせてもら
いました。

　しかし、それは「罪を憎んで、人を憎まず」で、ご住職個人をどう
こう思ってではなく、このやり方は、宗祖の教えに反していますよ、
という点だけを申し上げたまでです。宗門をどうにかしなければもう
未来はないことは、誰の目にも明らかなのですから。
　
　ましてや、ブログでも書かれているように、「宗会を、政争の場に
している場合じゃない」のです。
　ならばこそ、学べるところからは、派内、派外を問わず、勉強し、
取り入れていく勇気が、今こそ必要だと、思うのです。

　この点、行中摂信さん、お分かりですか？

大谷派 なぜそんなに財施でもめるのか

　７月３１日の中外日報での記事です。
　大谷派は、先だって、各所属寺院の御門徒の数を、再調査しましたが、
これを元に、次の募財の割り当てを決定しようとしたところ、ちょっと
待ってくれ、という話が出てきているとのことでした。

　あの数字を元に割り当ててもらっては困る、とか、あの数字に、ある
指数を掛けているが、それには疑問があるとか、昨年の納入額を、ある
指数で割って、計算の最後で、またその指数を掛けている、結局それじゃ
同じではないか、といったことが、いや、実に紙面３段にもわたって、
書き連ねてあるのです。

　なかなか議論が紛糾して、前へ進んでいないことは、よく分かります。
しかし、本来「布施は自由意志」でなければならないのに、割り当ての
文字が平気で躍っていますし、全体としては、なるべく減額、減額、と
いう方向に、話を持っていこうとしています。
　そんなに財を施すことが、イヤなのか、と言いたくもなります。

　おっと、これを読んだ、内部の関係者さんは、「そんなことまで中外
に書かれているのか」と驚かれるでしょうが、そうなんです。最近では、
たとえば、西本願寺の御門主就任○周年記念パーティーで、部外秘で行
われたはずのスピーチの内容が、そのまま中外には載っているのです。
　ましてや、宗会でのやりとりなんか、逐一掲載されてしまう危険性が
あることを、ご承知おきくださいよ。

　話を戻しますが、自らの説く仏法、宗祖のみ教えが、唯一の真実であ
り、全人類を救う道であると、正しく教えを開顕しているのであれば、
なんら臆することなく、仏法への財施を大いに呼びかければよいではな
いですか。

　法施なきところに、財施なし。
　財施の多寡は、法施の多寡をあらわす。

八万四千の法門

　今週の「みほとけとともに　～西本願寺の時間」では、同郷の佐々木高彰師の
「アミダ様の宗教」でした。
　ご自身のおつらい体験もお話しくださり、胸に迫るものがありました。詳細に
ついては、ここでは申しませんが、親鸞聖人のお言葉を示されての、久しぶりに
「御法話」をお聞きした、という感じがしました。

　ところで、はじめのほうで、「釈迦一代の教え」を「八万四千の法門」とお話
しくださいました。これを聞いていたある人から、私の講座の場で、「いつもは
七千余巻のお経と聞いていましたが、八万四千とはどういうことですか」と質問
がありました。
　これは、「八万四千」は、仏教で「非常に大きな数」を表します。ちょうど、
「大江戸・八百八町。京都は八百八寺。大坂は八百八橋」といわれます。いずれ
も、江戸は町の数が多い、京都は寺の数が多い、大坂は橋が多い、の意です。
「法門」とは、「法」はダーマ、真実のこと。「門」は、教え。
　ゆえに、仏教には、たくさんの真理が説かれておりますので、「八万四千の法
門」と言われているのです。
　よって、経典の数とは、関係ないのです。

　ところで、佐々木師は次週も「弥陀をタノムが念仏なり」と題してのお話です。
　心待ちにしています。
「タノム一念のところ、肝要なり」ですからね。

追記：行中摂信さんも誤解されているようなので、為念。
　　　　講座とか、法施とか、書いておりますが、私は住職ではありません。