「歎異抄をひらく」のポイントをチェック・２

１．「歎異抄」は
　　いかに誤解されやすいか
　　その現状・・・ある大学教授の場合

　親鸞研究の第一人者と自他共に認めた某東大教授が、「歎異抄」第一章を
誤読し、これを糾弾されて、高校の教科書「詳説日本史」が書き直された、
という事件がありました。

　鎌倉時代の項に、親鸞聖人の教えに触れ、「ただ一度の念仏で極楽往生が
約束されると説いた」と書いたのです。
　その教授は、「歎異抄」を根拠に、そう記述したと言ったのですが、新聞
投書欄で批判が続出、ついに教授は過ちを認め、「信心一つの救いである」と
訂正をしたのでした。

　では、「歎異抄」のどこをどう誤読したのか、本書で詳説されています。
　思えば、東大教授ほどの大学者が間違えたのですから、よほどのところと
思わずにおれません。
　私たちも、ほとんどが誤解しているところといえるでしょう。

　ヒントは、「歎異抄　第一章」。

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「歎異抄をひらく」のポイントをチェック・１

　少なからず真宗界に影響が及ぶと思われますので、しばらく回を重ねて
「歎異抄をひらく」の気になるポイントを見て行きましょう。

　まず全体の構成から見てみます。

　第一部　「歎異抄」の意訳　　　
　　　　　　　　　　１章～１０章の原文と意訳を掲載
　　　　　　　　　　１１章～１８章は意訳のみ掲載
　
　第二部　「歎異抄」の解説
　　　　　　　　　　全ての章ではないが、多く誤解され影響も大きく、
　　　　　　　　　　余り詳しく世に紹介されていない部分を選んで解説

　第三部　「歎異抄」の原文
　　　　　　　　　　全１８章の原文を大きな文字で掲載

　このうち、本ブログでは、第二部で取り上げられている１８のポイント
について、見て行きたいと思います。
　では、明日から、始めたいと思います。

参考までに、版元のサイトです。
「歎異抄をひらく」の紹介ページ

「歎異抄をひらく」が発刊

　蓮如上人が「当流大事の聖教なり」と封印された書「歎異抄」は、
古来、多くの人に読まれ、解説され、そして誤った解釈のために多くの
人が、親鸞聖人の教えを誤解するもととなりました。

　その古来の解説本が明かせなかった、歎異抄の真意を、ひらこうという
書が、３月５日、出版されました。

「歎異抄をひらく」の紹介サイト

　日本の古典でも、名文中の名文といわれ、現今は折からの歎異抄ブームで
もあり、海外でも多くの知識人が注目する書、「歎異抄」の真意を、真宗人
たる者、知らないではすまないでしょう。

　書道の達人、木村泰山先生の書による歎異抄原文も掲載されています。
　詳細は、上記の版元のサイトをご覧ください。