聞法会館でもちつきだって

　イベントだと、何でもありみたいですね。
　西本願寺に隣接している「聞法会館」で、1月1日と2日、
もちつきが行なわれました。
　最近の子供たちは、もちつき、それも、臼と杵を使って
やる本格的なもちつきは、あまり見たことないでしょうね。
だから、珍しいから、見に行こうか、てなことを考えて、
実施したと思われますが、わざわざお寺でやることでは、
ましてや「聞法会館」でやることじゃないでしょう。
　繰り返し、言い続けますが、仏法を聞くための会館を、
「聞法会館」というのではないですか。
　これまでも、コンサート、生け花展、落語会、特攻隊の
写真展など、何でもありの「聞法」会館ですが、本来その
ようなことをやるところじゃないでしょう、ということ、
今年も言い続けて行きたいと思います。

　実際、各末寺で、親鸞聖人750回大遠忌への募財を拒否
している人の理由を聞くと、
「出した浄財が、本来使われるべきところに使われて
　いないから、出したくない」
と言っています。けだし、当然ではないでしょうか。

ご門主の年頭の法話ではありますが さて

　ラジオ番組で流れるのは、もう少し先ですが、ＷＥＢ上では、
「みほとけとともに　西本願寺の時間」のＨＰで、ご門主自ら
の年頭法話が、テキストで掲載されています。

　年頭だけに、どんな宗祖の教えがお聞きできるかと思いまし
たが、案の定というか、親鸞聖人のお言葉を挙げてのお話では
ありませんでした。「世のなか安穏なれ」のお言葉だけです。
それも、「世の中を良くするのが、仏法の目的」とのピント
はずれの内容で、これは、側近がこの原稿を用意したのだろう
けれども、もっとしっかりしてよ。でないと、ご門主が、恥を
かくことになるでしょ！

　環境問題の解決、凶悪事件への対策、そんなことが仏法の目的
ではありません。
　極めつけは、このくだり。
「社会に貢献しない方法で富を集めることなどを改めることも大切」

　ほほお、これって、そのまま、宗門の批判じゃないですか！
　宗祖親鸞聖人の教えを伝えるという無上の社会貢献を放棄し、
富だけは集めようと募財には目の色を変えている、
「これを改めることが大切」
　まさに、その通りです！！
　新年早々、すっごいブラックジョークですよ。

今年もよろしくお願いします

　辛口！真宗時評をお読みの皆さん、本年もどうぞよろしくお願いします。
　年があらたまっても、無常の風は吹き荒れており、岐阜県の北アルプス
では、雪崩のために４人の方がお亡くなりになっておられます。
　東京では、もちをノドに詰まらせて、救急搬送された方が７人、内１人
が亡くなられたとのこと。
　しかし、命一刹那につづまる無常迅速の機を正客に誓われた弥陀の本願
は、一念で救いたもうお約束です。ことしも「如来二種の回向を　十方に
ひとしくひろむべし」の仰せにしたがい、親鸞聖人の教えをお伝えしてい
きたいと思います。