なぜ今 歎異抄なのか

築地本願寺の行事から、見てみましょう。

【築地歎異抄入門講座】（午後３時）

* ▽３月２１日＝「『ただ念仏のみぞまことにておわします』
　　　　　　　　　　　　のこころ―なぜ今歎異抄なのか（後序）」
武蔵野大教授・山崎龍明氏

しばらく続いた、本願寺新報の連載「歎異抄講座」でしたが、昨年３月
『歎異抄をひらく』
の発刊以後、中断していて、心配しておりましたが、こういう形で
山崎氏は「歎異抄」を語っておられたのですね。

　ただ、『歎異抄をひらく』にも出ていますが、本来、この書は、
蓮如上人が「無宿善の者に読ませてはならない」と仰せられたも
のであります。
　実際、真宗教義に暗い人までが、どんどん読んだために、明治
以後、親鸞聖人の教えが誤解、曲解される一因ともなりました。

　その辺の危険性も、よくよく踏まえて、読み解いていかねば
ならないでしょう。

みほとけとともに

　このところ、「みほとけとともに　～西本願寺の時間～」では
若い布教使の皆さんが、活躍中です。

宮本　義宣（みやもと　ぎせん）
神奈川県高元寺（こうがんじ）住職

阪本　尚樹(さかもと　なおき)
　　　　大阪府廣臺寺（こうだいじ）／本願寺派布教使

渡邉　元綱(わたなべ　げんこう)
　　　　東京都當光寺（とうこうじ）副住職／本願寺派布教使

佐々木　蓮乘（ささき　れんじょう）
　　　　兵庫県西願寺（さいがんじ）／本願寺派布教使

内容は、となると、上のほうのお歴々が、自由にはさせてくれない
もんで、大変でしょうが、宗門興隆のため、頑張ってください。
すべては、宗祖の正しいみ教えを、明らかにするために。

３月２５日蓮如上人のご命日

　きょう３月２５日は、浄土真宗中興の祖、蓮如上人の
ご命日であります。
　蓮如上人のご遺言といわれるのが、御文章４帖１５通
のお言葉です。

「あわれあわ　存命のうちに
　みなみな信心決定あれかしと
　　　　　　朝夕思いはんべり
　まことに宿善まかせとはいいながら
　述懐の心　しばらくもやむことなし」

　お亡くなりになるまで、ひたすら、すべての人の
「信心決定」を念じておられた蓮如上人でありました。

　そのお心は、はたして今、伝えられているでしょうか。
「信心決定」をすすめる人が、どこにいるでしょうか。
　これは、そのまま親鸞聖人の御心でもありますが、
　宗祖や蓮師のこころを、正しく伝える人が、どこに
いるでしょうか。
　浄土真宗の「長期低落傾向」と、ご門主が嘆かれる
現状の、その原因は、実にここにあると思わずにおれ
ません。
　蓮如上人のご命日に、つくづく考えさせられること
でありました。