お墓は追善供養の場！？そんなこと言っていいの？

季節の一枚、岩手県の北上市、展勝地の桜です。馬車も通って
風情がありますね。Ｈさん、送っていただき、有り難うござい
ました。

　宏林晃信君のwebTV「お坊さんが行く」ですが、第68回の
最後に「次をお楽しみに」と言ったっきり、次のがなかなか
アップされませんねえ。次回はと、期待しているのですが。

　さて、バックナンバーは、今でも見ることができるのですが
その中、第36回「お墓って、何だろう」に、こんな発言が出て
きます。

「お墓とは、ただ単に先祖供養、追善供養のためだけではなく、
それを通して、仏様の教えに出会うための場です」

ここには、教学伝道研究センターの常任研究員、藤丸智雄氏も
出演していて、同様のことを言い、これを受けてまとめとして、
宏林君が、上記のように語っております。
「ただ～だけではなく」と言っていますから、追善供養のため
だということを、否定していません。ハッキリ言えば「それも
含む」と言っています。

　皆さん、すでによくご承知のように、浄土真宗では、先祖
供養、追善供養について、どう教えられているか。

「親鸞は父母の孝養のためとて、念仏一遍にても申したる
　こと、いまだ候わず」（歎異抄）

・・・親鸞は、亡き父母の追善供養のために、念仏一遍、
　　　いまだかつて称えたことがない。

　この聖人の教えを破ったわが子・存覚を、覚如上人は断固、
勘当されています。
　存覚は『報恩記』などに、
「父母の死後は、追善供養を根本とする仏事を大切にして、
親の恩に報いるつとめをはたすべし」
「追善のつとめには、念仏第一なり」
とまで言い切っています。
　先祖の追善供養を徹底排除された親鸞聖人の教えを、明ら
かに破壊するものであり、破門されて当然でしょう。

　となれば、宏林君も、出演していた藤丸氏も、この発言を
このまま済ますことは、できないと思いますが、みなさん、
いかがですか。