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世界の光・親鸞聖人の教えを世界に! 夢は大きく、現状には厳しい目を!
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 映画「おくりびと」が、アカデミー賞外国語映画賞を獲得し、
「つみきのいえ」とのダブル受賞となって、久しぶりに明るい
ニュースが、紙面をにぎわしている。これが、わが真宗と、実は
深い関係がある。

 新聞も、テレビも、関係者のコメントをたくさん集めている。
 そんな中、さすが毎日新聞、厳密に言うと「原作」ではない
が、原作本とも言われている『納棺夫日記』の著者・青木新門氏
(富山市在住)が、インタビューに答えてこう語った、と報じて
いる。これは、毎日だけのスクープだ。

────────────────────────────────

 しかし、封切り直前、
 「原作者」とされることは拒んだ。
 一番描いてほしかった
 「『おくりびと』が(死者を)どこに送るのか」
  が描かれていなかったからだ。
 「人間はどこに行くかが分かると
  安心して死んでいけるもの。
  今の社会も
  行き先が分からないから不安なのです」

           【毎日新聞 2月24日付け 1面より引用】
────────────────────────────────
 このコメント、同じ青木氏にインタビューしている朝日も、
読売も、掲載していない。毎日だけが、ここまで突っ込んで
聞いたのか。それとも、他紙も、聞いてはいても載せなかった
のだろうか。
 真相は分からないが、実に、この作品の投げかけるテーマの
重さ、奥の深さを、うかがわせる。

 この世だけの、表面的なテーマではない。死の瞬間の、葬儀
という一儀式の様式美、なんかでもない。
「人は、死ねば、どこへ行くのか」
 古今東西の全人類が、100%必ずぶち当たる大問題、後生
の問題に、実は焦点が当たっているのだ。
 いや、青木さんは当てたかったのだ。
 では、なぜ、映画では、描かれなかったのか。

 後生に暗いからに、ほかならない。
 凡夫の智恵で、とてもはかり知ることのできない、後生だから、
描けなかったのだ。

蓮如上人の『御文章』を想起せずにおれない。

「それ八万の法蔵を知るというとも、
     後世を知らざる人を愚者とす。
 たとい一文不知の尼入道なりというとも、
     後世を知るを知者とす、といえり」


 その大事な後生の行く先について、描かれていないままでは、
栄えある「原作者」という立場に立つことも、よしとしなかった
青木氏の信念にも、注目したい。

 滝田洋二郎監督、青木新門氏、ともに富山県。
 そういえば、「世界の光 親鸞聖人」シリーズのゼネラル・
プロデューサー大黒幸雄氏も、その音響監督の本田保則氏も、
みな富山県。北陸の大地には、力強い才能とエネルギーが、
あふれているようだ。

 なお、余談だが・・・
 監督の滝田洋二郎氏は、富山県の高岡市出身といわれている
が正確には、「富山県福岡町出身」、しかし、町村合併のため、
今は「高岡市福岡町」になったので、高岡市出身といわれる。
こまかいことだが、福岡町生まれの友人が、しつこく言うので
かく書きおく。
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